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2016年8月14日

日本で初めての哲学者

(西田幾多郎『(旧版)西田幾多郎全集〈第6巻〉無の自覚的限定』岩波書店 1965年)

西田幾多郎独自の抽象化がされていて難しかった。
本書はノエシス/ノエマがよく出てきた。自分は、このフッサールの対概念は意識の志向作用として扱われていて、ノエシスはその要素、ノエマはその意味であり、西田はその志向作用の次元を超えて、それらを使用している、と『岩波 哲学・思想事典』から受け止めた。
西田はこの執筆当時(昭和7年、1932年)からフッサールの現象学に注目し、この対概念をそしゃくし、自分のものとして使いこなしているのは、先見の明があると同時に、それを吸収した上で独自の解釈で使っている。その解釈の意味は一読しただけでは捉えることができなかった。

西田の書き方の特徴の一つとして、生と死、ノエシスとノエマなど、対称で際立たせている書き方がよく見られた。
彼の時間論も出てくる。例えば、「時は一瞬一瞬に消え、一瞬一瞬に生れるといってよい。非連続の連続として時というものが考えられるのである」(342頁)。このくだりは面白く読んだ。ここから、「いつも今が新しい」という一期一会、この氣づきを得た。

最後に、西田の研究者の方から教わった彼の重要な書を記す。

1.『善の研究』(処女作。初期哲学。)
2.『働くものから見るものへ』(特に論文「場所」。西田固有の場所の考えの確立。中期哲学の開始。)
3.『無の自覚的限定』(後期哲学で重要になる考えが初めて展開される。)
4.『哲学の根本問題 続編』(世界から見るという立場が確立される。後期哲学の開始。)

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